2007年04月13日

観てきました。 黒田武志 【爪で歩く者】

彼は絵を描いているのでは無く、
時間や空間、物語も含めた一つの世界そのもの
(それは増殖し多数の世界になるのだけれど)を創り出しているんだ。

そんな事に改めて気付かされた展覧会「爪で歩く者」だった。


俊作くんの絵を見たときのインパクトが何によるモノかずっと解らないでいた。

確かに作品の大きさ、密度、画面からはみ出していく迫力は凄いモノがある。
でもそれだけでは無い何かが有るはずだとずっと気になっていた。


それが今回のストップモーション・アニメを見たときに突然、
あ!
これだったんだ!と、気がついた。
いや気がつかされた(遅ればせながら) 。

彼の頭の中では最初から3Dで全てが考えられているのではないだろうか?
きっと描かれていない向こう側が彼には見えているのだろう。

(俊作くんは「みんなはそうじゃないの?」とか言いそうだけど、解っていてもなかなか出来なかったりするのですよ。)

それが、単に前に出てくるだけの迫力では無く、
奥行きを持った深みのあるインパクトになっていたんだと思う。


そんな彼が立体作品を造り、映像に興味を持つのはあたりまえの流れで、
表現方法は何だっていいと思う。
彼の創り出す新しい世界をこの先何年も見られるの ならば。


個展のフライヤーのデザインを担当した縁で、
(実は僕のイラストの師匠の息子が俊作くんだったりするのだが)
僕のWEBサイトのオープニングタイトルを書いてもらったりと、
勝手に友人だと思っている、黒田武志(デザイナー・オブジェ作家)の感想でした。



黒田武志sandscape主宰) / デザイナー・オブジェ作家 

■「画爆TERRO」「爪で歩く者」のフライヤーデザインを担当  
林俊作First Exhibition「画爆TERRO
 林俊作Exhibition2「爪で歩く者」
  


林俊作Exhibition2「爪で歩く者」 の概要はコチラ

  
Posted by hephall at 18:44観てきました。

2007年02月22日

観てきました。大塚雅史【MONO】

ほんとのほんとにに久しぶりのMONO観劇。

ツッチー(土田英生)、いつも不義理でごめんなさい。
しかし、彼はいつもこう言うのだ。
お互い義理固い関係は窮屈だからやめておこうよと…。
っで、今回は観たいから観た。
やっと観れた。

実は、彼のことを今もずっと気にしている。

僕が芝居をしつこく続けている理由の一つが彼だったりする。
彼とは同い歳で、劇団を始めたのもほぼ同時期。
若手劇団による大阪でのとあるイベントで初顔合わせ。
二人は、京都から通ってたってだけで意気投合した。
大阪・神戸勢に負けずに頑張ろうぜと、夜中のサウナで誓い合った。
以来、会う度に僕らは、お互いを励まし合い、健闘を誉め合って来た。

誉め言葉が挨拶代わり。
続けてるだけで、もう凄いことだからね。
彼の活躍が、僕の活力と言っても過言じゃない。

まぁ、彼の方は、もう僕なんかが励まさなくとも、しっかり地に足を付け、
勇ましく階段を駆け登ってるけど。
僕はまだフラフラしてるから、これからも変わらず励ましてね。

そして…。

彼は、まだ劇団を続けている。
だから、観たかった。
その訳を見つけたくて…。


前置きが長くなり、恐縮です。
ここからが、ようやく本題!

まずは、メンバー5人の役者ぶりがすこぶる良い!
老練な漫才コンビのごとき、絶妙な間とリズム。
磨かれてるねぇ。
適材適所なキャラ配置。
その安心感が、実に心地良いのだ。

登場人物の背景が次第に可笑しく絡み合い出す流れは、彼の真骨頂だね。
上手い、上手いとうなずいてるうちに、いつの間にか結末へ…。

なるほど!劇団であることの意義。
そうでなければ生まれない空気。
とにもかくにも”劇団って良いなぁ”と久方ぶりに思わせられた舞台でした!

まだまだ、もっともっと行けるよ、ツッチー。
最後に、勝手で励ましておきます。



 大塚雅史/脚本家・演出家・照明家 (元・ランニングシアターダッシュ主宰)


MONO「地獄でございます」 の概要はコチラ!  
Posted by hephall at 20:35観てきました。

2007年02月21日

観てきました。坂口修一【MONO】

坂口修一です。

今日、MONO「地獄でございます」を観てきました。
実は、僕は今回のMONOさんの仕込み(舞台装置の設営)の手伝いに行ってまして、
舞台セットは先に拝見していたのです。
MONOの人達がこの舞台で!
しかもタイトルは「地獄でございます」!
う~、面白そう。
これはぜひ観なければ!と言うわけで今日観にいったわけです。

思わずニヒヒとほくそ笑んでしまう会話が満載でしたね。
男性諸君はなおさらじゃないでしょうか。
そして、なんとも脱力演技の5人組です。

僕も役者をしているのですが、つばを飛ばしながらでかい声で叫び、
必要以上に汗をかく、僕の演技と比べてなんとスマートなことか!
それでいて必要なことはズドンと心のど真ん中に届く!
いいなぁ。

MONOの芝居に出てくる人達が普段そばにいたら絶対友達になりたいですね。

でも、なんとなく今回のラスト、僕は寂しかったなぁ。
まぁ、人間てそんなものなんだろうけど。
あんな愉快な愛すべき人達が。。。
ぜひ、皆さんご覧になって確かめて下さい!



 坂口修一/役者 http://yellow.ap.teacup.com/s-gucchi/

坂口修一Solo Act Live
「火曜日のシュウイチ」

2007年4月~2008年3月 毎週火曜日18時~/20時30分~
全100ステージ!! 場所:in→dependent theatre 1st

MONO「地獄でございます」 の概要はコチラ!  
Posted by hephall at 16:07観てきました。

2007年01月05日

観てきました。尾方宣久【アコースティックナイト鍋】

「HEP HALL」、オシャレなスポット。
「アコースティックナイト」、オシャレなイベント。
「~鍋~」…というサブタイトル、オシャレあったかそう…。

そんな第一印象に惹かれて京都から梅田までやってきた田舎者のわたし。
普段はほとんど、いや滅多に、いや全く音楽のライブには足を運んだことのないわたし…。

果たして楽しめるのだろうか?
ノリノリになれるのだろうか?

観劇でも一歩引いてしまうわたしは、カーテンコールすら恥ずかしい。
音楽のライブで客席で浮かないでいられるだろうか?
そんな様々な不安の中、会場に足を踏み入れる。

んん?

座布団が並んでいるぞ?
ここに座れということか?
ライブって、立って手拍子したり腰振ったり一緒に歌ったりするものなんじゃないの?
しかし、他のお客さんはみんなおとなしく座布団に座っているのでわたしもそうしてみる。

うん悪くない。
もしかしてライブってこういうもの?
テレビや友達の話で知ったライブはウソだったの?

アーティストを取り囲むスタイル。
うん悪くない。
おザブで暖かいひと時。
悪くない。


ふと主催者側の思惑通りのお客さんになっている自分に気付く。
悔しくもあるがそんな自分もかわいい。


まずは岩崎愛さんが登場。
とても20歳とは思えない堂々っぷり。
歌もしゃべりもたいしたもの。
迫力のある歌声と、最近の彼女のノドに関するエピソードにファン層を伸ばされてしまった。

次に登場するのはキムスチョリさん。
ギターとキーボードを操る器用なひと。
淡々と歌う姿がカッコいい。
ちょっと時間がおしてて、あまりおしゃべりが聞けなかったのが残念。
クリスマスソングをありがとう。

最後はビューティフルハミングバードさん。
ボーカルの小池さんという女性の方とギターの田畑さんという男性の方の2人組。
小池さんの高ーい音域と田畑さんの力強いギターが魅力。
そして田畑さんの心のないトークも素敵だ。
ホントに大阪が好きなのか?
ホントに観覧車に乗りたいのか?
真偽のほどはわからないが、東京からわざわざありがとうございました。


全体的に感じたのが、歌い終わってトークに入ったり、トークから歌に入ったりするときがとてもセクシーなこと。
トークの合間に楽器のチューニングをしたり譜面めくったり、徐々に歌への準備に入っている仕草がたまらない。
芝居でそれを取り入れてわたしもファン層を伸ばしてみたい。

こんなふうに落ち着いて音楽を聞けるのならまたこの企画やってほしいなあ。
そしてまたこの3組ともどこかでお会いしたいなあ、と思えるライブでした。



  尾方宣久/役者・MONO所属

次回公演:MONO「地獄でございます」(2/16-25) 概要はコチラ


「アコースティックナイト~鍋~」 の概要はコチラ



  
Posted by hephall at 16:00観てきました。

2006年12月30日

中島明美【石原正一ショー】

80年代ギャグが盛り沢山と聞いて、ちょっと不安でした。

何故かって私は84年生まれだから。
TMNとかモノマネでしか見たことない…

…って、そんなのは全然取り越し苦労でしたよ!!
笑いは時空を超える。
デロリアンに乗って!

それにしても80年代のノリって、明るいなー。
なんだかこっちまで元気が出てきます。
力一杯の歌に踊り、個性豊かすぎる沢山のキャストさん達、
畳み掛けるマニアックな小ネタの数々に休む暇もないです。
J●J●とか○ンダムとか、たまらんよ~。

底抜けに明るい舞台は、ひきこもりがちな00年代の
私を元気にしてくれました。



 中島明美(大阪芸術大学映像学科)

大阪芸術大学映像学科卒業制作展 「ダイゲイ アワード」(3/2~4) 詳細はしばらくお待ちください。
公式ブログはコチラ

石原正一ショー「ボボボーボ・坊っちゃん」  詳細はコチラ

  
Posted by hephall at 12:40TrackBack(0)観てきました。

2006年12月26日

清水かおり【アコースティックナイト鍋:シベリアン】

恥ずかしながら、SIBERIAN-NEWSPAPER、未知。
手掛かりはフライヤーのみ。

恰好ヨサゲなメンズの面体に惹かれ、
まぁアコースティックだし、~ 鍋~っつうタイトルだし、
寒い夜にほっこりするかってな軽い気持ちでオザブに陣取る。

…甘かった。

始まった途端に度肝がすっ飛び。
熱い。熱すぎる。
鍋って土鍋じゃなくて鉄製だったのねー。

喩えるならヨーロッパの片隅の村の、年に一度のフェスティバル。
感謝と祈りと思いを込めた、一夜限りの祝祭空間。
7人の男達が、歌うように踊るように、会話し笑い合うようにひとつの音を完成させる。
いろんな国で生まれた楽器が、梅田の夜を熱くする。

これだからライブはやめられない。
赤い観覧車越しに星空を見上げ、ふと旅に出てみたくなった。

清水かおり/役者。TAKE I T EASY!所属

アコースティックナイト~鍋~
12/17(日) 第五夜 「SIBERIAN-NEWSPAPERのDINNER-A」  詳細はコチラ



  
Posted by hephall at 20:13TrackBack(4)観てきました。

2006年12月10日

小松利昌【ヤバクテン】

いってきました野爆展!
いつも劇場として見慣れたHEPHALLが、野爆色に染まってた。
お笑いファンなので花月にはよく通う。
野爆のシュールな世界のファンでもある。
若干投げやりな感じでコントに入るのが僕は好きだ。
やりたい部分だけやって、後はお前らついてこい。
この感じ、このつきはなされ感、癖になる。

しかし何だろ、この親近感。

モノを造るには、もっと便利なものが世の中にはたくさんある。
が、しかし、ガムテープ、ビニテ、新聞。
距離を近く感じるのは、素材が身近だからか。
シュールな世界に距離感を感じること無くむしろ親近感を感じるのは、この素材のせいだろうか。
そして、ものすごいパワーを感じる。
ガムテの巻き方、ビニテのテンションのかけ方…制作時の息づかいを感じる。
優れた造形物には作者の当時の思いがコッソリ練り込まれているものだ。

…なんて、深読みし過ぎかな?


そんな事より、ただただカラフルで、シュールで、可愛くて、面白い。
一番気に入ったのは、初期作品の小さなザリカニ。



なんだが使い込まれて黒ずんでる。
腕とかちぎれかけてる。
なんかね。リアルなんです。
ぎゅうぎゅうに握り締められて、投げつけられて、叩きつけられて。
想像するとニヤニヤしてしまう。
しかし緊張してるだろうな。この小道具達。
こんなに綺麗に展示されて。慣れてないだろうに。

いつかこの作品達、とんでもない値段がつきそうな予感。
その前にあのザリガニ、貰えないかしら。




 小松利昌:役者、sundayのメンバー
                     小松造形研究所として舞台の造形も手掛ける。
次回出演作は、AGAPE store「地獄八景・・浮世百景」
2月9日(金)~18日(日) 世田谷パブリックシアター
2月23日(金)~25日(日) イオン化粧品 シアターBRAVA!
3月1日(木)~4日(日) 北九州芸術劇場 中劇場



  
Posted by hephall at 14:34TrackBack(1)観てきました。

2006年11月19日

阿守孝夫【クロムモリブデン】

クロムモリブデンの『猿の惑星は地球だ』の大阪初日を観に行きました。

席につき、開幕を待っていると物販宣伝がはじまった。メガネの男性が段取りよく、物販の説明をして、その話す雰囲気や慣れた手つきが観客のクスクスを誘う。会場のその雰囲気で、この日のお客さんはクロムをよく知る人が多数で構成されてる気がした。
ってことはリピーターもいるということ、リピーターがいるということは、過去に舞台の上で圧倒的な何かを表現したことの証明。
そういう単純明快な理由で何度も足を運んでくれるお客さんを持つことが芸を支える、素晴らしい関係だと僕は考えるし、表現者も命懸けになれる。
お客というのは、アーティストを成長もさせてくれるし、堕落もさせるという二元的要素も持っていると思う。勿論、客だけではないのだが。
あぁ、僕はなに書いてるんやろ、卒論みたいになってきたわ。いったい誰に向かって発せられてる言葉なんやろか?自分かぁ・・・?

そして暗転、この瞬間がいちばん好き!世界中の道徳が自分の体に集約されるような期待感!そして舞台、よし!覚悟を決めた。
帰りに僕が死んでも悔いがないくらい、徹底的にクロムと楽しむぞ!と。
主演は今回からクロムと寝食を共にする、奥田ワレタ。
彼女は表情がいい、大柄ではないのだが表現にダイナミクスがある、台詞も耳にくすぐったくなく自然に入ってくるので、ストーリーを邪魔しない。要するに長時間、集中できるのだ。
脇を固める俳優たちも、粒が立っていて、各人の演技が高い水準で表現され、風格すらある。そして洒脱である。
一瞬のシーンだった。舞台を上手から下手へ、山下奉文陸軍中将のようなおっさん(=舞台監督の塚本氏)が刀片手に横切るだけなのだが、その突発的に来た異質なものへの客が感じる痛快さは、あの年令がハレを演じる醍醐味ではないかと思う。
なんというか、無条件にこっちとあっちの境界線を突破してしまうのではないか。あんな年して、いい年してという社会通念を逆手にとる演出をすることで、日常とは隔絶した世界観に対して躊躇する客に安心を提供でき、また連帯感を作り出せた一瞬だと感じた。あのトリックスターがいたといないでは、全体の本流には関係なくとも、僕なんかは一気に引き込まれた。
ああいうユモレスクな演出が出来るクロムモリブデンというものに興味の種が芽を出し始めた。きっかけは一瞬でよかった。

でも、現在のお客は難しい!アジも嫌うし、低俗も嫌う。
そこに対するクロムの意地が最後の劇の終わり方、劇の本意である個の違いによる対立から生み出される緊張関係の解決が、吸血を媒介とし、全員が単一化するというバカバカしい終幕。
その後、なんの説明補足もなく舞台挨拶。
絶品であった。
あそこで切る勇気は、絶品であり。共感した。


阿守孝夫:
SIBERIAN-NEWSPAPER 総帥:
12/17(日)、いよいよHEPで初ワンマン!詳細はコチラ

クロムモリブデン「猿の惑星は地球」の概要はコチラ。  
Posted by hephall at 15:12TrackBack(10)観てきました。

2006年09月29日

今泉直司(TRIBECKER)【売込隊ビーム】

売込隊ビーム「山」を観に行きました。
TRIBECKERの曲が主題歌であった、8月末のピースピット「SMITH」に
売込隊ビームのお三方が出演されていたという縁があって
観に行かせていただきました「山」。
といっても、僕は公演こそ観た事はありませんでしたが、
「売込隊ビーム」という劇団名は知っていました。
どこで見たかのかは覚えてませんが、あまりにも印象的だったので。
気になってしょうがなかったです。

「山」「売込隊ビーム」ほら、これだけですでに面白そう。

ホールの中に入った瞬間、ドでかい山小屋のセットにグッときました。すげえ。
これだけでテンション上がります。これはかなり持っていかれます。
その持っていかれた気持ちは、ミステリアスでコミカルで嘘つきで、
そして実はすごくロマンチックなストーリーと、
役者さんの個性的な芝居に屈託なく入り込みます。

終わった時、とても気分が良かったんですが、あの気持ち良さは…。

役者さんが楽しかった。自然体で楽しい。
あの「自然体で楽しい」感じを舞台で出せるの、
並の経験じゃできないですよね…。恐れ入ります。
そうそう、売込隊ビームの人達には、「無理な感じ」がまったく無い。
少しでもイタイ感じがあってしまったら、あの気持ち良さはなかったと思います。
そしてストーリーの中の、いろんなタイプの嘘。
かわいかったり、ロマンチックだったり、馬鹿だったり。
共感できて、観てて良い気分にならない訳が無い。
こりゃあイイ。

家に帰ってパンフレットを読みましたが、やっぱりもう一回観たくなるんですよね〜。
おかげでさらに演劇にハマってしまいそうです。勉強になる事もヤマモリなんです。
売込隊ビームの皆さん、10周年おめでとうございます!東京公演も頑張って下さい!


今泉直司:
TRIBECKERのトランぺット奏者。
10/7(土)ミナミホイール出演、10/13(金)梅田シャングリラ。詳細はコチラ

売込隊ビーム「山」の概要はコチラ。  
Posted by hephall at 22:35TrackBack(0)観てきました。

2006年09月29日

ウォーリー木下【森山開次】

森山開次「KATANA」を観て

同じ舞台の人間とはいってもダンスは門外漢だし、
そもそも非言語表現であるダンスを言語化して説明することに
意味があるのか疑わしいのだけど、
それでも率直な感想および感動の質みたいなものは
言ってもいいんじゃないかとも思うので、
きっとうまく書けないけど、書いてみます。

僕が初めて森山さんのことを知ったのは「茶の味」を見た時です。
確か河原でひとり暗黒舞踊なことをしているシーンがあって、
背景の田舎の山とあいまって、
あの映画の中でも特に印象的な和みのシーンとして覚えています。
そして今回、ナマでその踊りを見て、一言で言えば、
突き刺さる、踊りだった(それは「茶の味」の印象とは全く違った)。
どこに突き刺さったのかはわからないけど、
とにかく僕の体のどこかに突き刺さって、
貫通してくれればまだ楽なのだけど、
突き刺さったまま宙ぶらりんに抜けないままになっている。

僕の中で「踊る」とか「歌う」って基本的に楽しいものだという思いがあった。
アフリカで初めて猿が人間になったときに、
その喜びを言葉じゃないもので表したものが「歌」とか「ダンス」だと思っていた。
でもこの作品を見て「祈り」とか「鎮める」とか、
そういう何かに対する「畏怖の念」が人を踊らせたり歌わせたりする
ということもあるんだなあと改めて思い出した。

そこにはある決然とした、抜きさしならぬ、根本的なものがあるように思われた。

そういう踊りはとても直接的に効く。
何かのパロディや批評意識で作られた作品が多い中、
それはとても特別なことなのだと思う。
そう考えていくと「恐れ」を踊りながらも「恐れないで」いこうとする
ダンサーとしての姿勢に僕は完全に撃ち抜かれたのだなあと思ったのでした。


ウォーリー木下:
脚本家・演出家。劇団☆世界一団⇒sunday代表。
sunday play#1「四月のさかな」(11/1〜11/12)の詳細はコチラ

森山開次「KATANA」の概要はコチラ。  
Posted by hephall at 22:33TrackBack(0)観てきました。